菖蒲の五段活け

端午の節句に活ける花だそうです。女性に喩えられるアヤメ、杜若に対し同じアヤメ科の菖蒲はすんなりと伸びた力強い葉が、男性らしさをあらわすとのことです。ツメの向きを気にしながら、縦長の四角い乾山に5つの独立した株をそれぞれ活けます。どれも菖蒲づくしなのは間をうまく持たせるというか緊張感を出すのがむずかしい。一つの段に、葉組みした3枚の葉を一株としていけます。根占の止めにつかう葉は後ろから。一番背の高い真と、4番目の段の行に花をつけます。5段分の葉を持って帰って果たしてどれがどの段に使ったのか見分けられるのか?家で活けるときはそれとともに、肩にもちいたのを真の後ろにさすんだったか前だったか悩みました。
華展のときすごい量の花を持ってかえるのが大変だったけれど、バス停のところで花をもってしゃがみこんでいる私を先生はすかさず発見していた、ということが発覚して、はずかしいしおかしかった。いけばなに行くとつねづね先生の心の広さをすごくおおきなものとして感じる。