ギャラリー北野 西山喬個展

25日最終日になって行きました。高校のときの美術の先生の個展です。先生は今も現役で精華大で講師をしておられ、授業があるのでお留守。会えなくて残念でもあったけれど、先生の前に立つとしきりに自己反省してしまうのでうまくしゃべれない。作品は油絵と墨でかかれたもの。高校の先生をしながら、ペルー、ネパール、バリ島、イタリアと外国へ絵を描きにおとずれられました。少し画風が変わって明るい感じになったイタリア滞在の時の絵も好きだけど、おそらく一番若いときにスケッチとして描かれたクスコの山岳地帯の油絵は、蒼天にそびえる雪山そして手前にひろがる岩肌で、ここには自然の美しさよりも、険しさが感じられる。しかし先生のデッサンのように、あたたかみがある。立っている場所がすでに標高2千メートルで、ほとんど人の通らない山道を登って行って出会う自然や孤独とはどのようなものだろう。そしてそれを今思い出せるということもすごいが。市で花を売る少女もペルーで描かれたもの。先生にとってはペルーが一番なのだろう。

インディオたちの風景―画文集

インディオたちの風景―画文集

先生の奥さんのT先生ともおしゃべりした。同世代なのでこちらがうちとける。「姿勢で元気だとわかるわ〜」と言われて、「少し精神的な病がぶり返し『好きなことだけしなさい』という仙骨の先生にしたがってそうしていたら元気になりました、父の実家の寺にまでいきました」というと「お寺がよかったんじゃないの」と。あとブログで見ている小原流のお華の、3年目で生徒さんとっている人がいるというと、それは形だけを教えているか、薄いかどちらかだ、と鋭く、なるほどなあと思う。あと母と価値観はにているけれど感覚がちがう、というのを話した。「お母さんと一緒に過ごせるのは昨今の状況では貴重な時間ね」と言われて大発見、と思った。