ユトク伝少し

学生のときには、菩薩とかインドラとかその化身とかいわれると引いていた。今思うとなんてもったいないことをしていたんだろうと思われる。この物語では登場人物がたとえば「〜をもっているのは文殊菩薩の化身であることを意味する」、(細かいところ読み飛ばしてるな。でも先へ進めないから)などの訳注が面白い。あと供儀によって次々に願いがかなってしまって、どこまで行くんだ女薬師如来イトマ。
大学の卒論でヒンドゥー叙事詩やったのだが、神クリシュナの人間世界への顕現、というとこだけ面白かった。それは自分が人間世界にしか興味をつなげなかった、ということだろうと思う。神たちの世界、それは文化の鏡で、予想以上にとても広い世界だと思われる。