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- 作者: 本多孝好
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 文庫
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この本と、次の本をくらべてみればいかにそうか分かると思う。
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/12/01
- メディア: 文庫
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なんで本多孝好は著者は事件(事実のこと)にたよって小説を書くのだろう。1999年以降に出た本は信用できない。FINE DAYSはメンタルヘルスものではないひさびさの読書だったが、それでも興味本位としか思えない、残酷なことや不幸なことに関する著者の視点がつらかった。これは「バトルロワイヤル」からの血をひいている、ように思われる。
小説は、エピソードと感覚の二つの要素を持っていて、感覚がエピソードに勝ったとき、その小説は成功したといえるのでは、と考える。
エピソードが過剰なnoirものというものが出て、「死ぬの大好き」等という本もあって、もう想像力に期待するだけの本は、希少本になってしまったのだろうか。
私的にはこの本がこの傾向のターニングポイントではないかと思われる。
- 作者: 安西水丸
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/02/10
- メディア: 文庫
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かつて川上弘美が出たとき、本当に救われるとはこのことだと思った。彼女ですら、デビュー当時の透明感を保っているのは不可能だった。
現実にもひどいことはいっぱいあるのに、何故本のなかにその廉価版を発見しなければならないのか。本てそんなものなのか。