奈良のこと

昨日は朝からいい天気。母と友達のS伯母さんと3人で阿修羅ちゃんを見に奈良へ行く。平城遷都記念祭で混むから平日に。興福寺は少し神仏習合。しかし奈良らしい大きなお寺でした。国宝堂、広く、かなりの数の仁王やら仏やら一杯見た。阿修羅像はもちろん、アーナンダ像や六部衆もみな表情が豊かで、数百年を経たとは思えないみずみずしいものでした。Sおば、阿修羅の顔はみんな子供のころああいう顔をしていた、という。ライトアップがほの暗いなかに心地よく、イメージしていたのとちがって、ほんとうに少年のような像だった。一人だけ鎧きていないし。少年が自己を見つめるとはどのようなことだろう。
そのあとベトナム雑貨の店の広いカフェでランチを食べ奈良散策する。奈良まちという界隈があり、覚えきれないくらいたくさんの店に入った。水牛の角でできた猫のはし置きを買う。麻布とか葡萄のつるとか、みずあめとか、蚊帳とか、風呂敷とか和服とか洋服とかカフェとかギャラリーとか骨董とか(ここではいいおちょこがあったのに買わずあとで非常に後悔)。珍しい花の鉢植えの一杯ある雑貨屋さん(はなろじ、だったか)では池崎継仁さんの写真を発見。イン・アカの同窓生古川千鶴さんの鹿のポストカードも靴屋さんで発見。
奈良の家は間口が狭い(税金対策)のに奥にすーっと広い。田舎なのにすごく古いものと新しいものが混在している。「格子の家」S伯母一押し、明治時代に出来た民家を無料公開している。中庭があって、廊下がそのまわりを巡っていて安藤忠雄の初期の長屋みたい。
猿沢池のふちで亀と紅葉しかかっている桜を眺めて、川の流れのなかにある赤い前掛けの大量のお地蔵さんのこわい話とかして、奈良駅近くまで戻る。ビール飲みながら本とか母の男ぎらいとかの話をした。S伯母さんの御蔭で楽しい一日となりました。